明るい農村blog
焼酎 と 日本酒の違い
こんにちは!明るい農村スタッフの阿部です。
私はふだん、蔵に見学にお越しいただいたお客様へ、 『焼酎 の作り方』をご説明をしています(^0^)/。
その際、たま~に聞かれるのが「 焼酎 と 日本酒 って、何がどう違うの?」ということ。
たとえば、芋焼酎は芋から、日本酒は米から造るのは知っているけれど、他は何がどう違うのか、詳しくはわからない、という方が多いです。

確かに、普段生活していて、お酒の製造方法について学ぶ機会なんて、ほとんどありませんよね(-_-;)
というわけで、今回は「 焼酎 (芋焼酎)」と「日本酒」の違いを簡単にご説明したいと思います!
1.主原料の違い
まずは、芋焼酎の主原料は「さつまいも」。日本酒は「お米」ですよね。
ですが、芋焼酎も、さつまいもと米麹(こめこうじ)で仕込むことが一般的なので、原料の一部にはお米も使っています。また、米焼酎となると、お米からできていますので、原料の違いは、焼酎と日本酒の決定的な違い・・・とは言えません。
2.麹菌の違い
芋焼酎も、日本酒も、最初は『米麹を造る』ことから始まります。
これは互いの共通点です★
この米麹造りの際に使う、「麹菌(こうじきん)」には、いくつか種類があります。主な種類は以下の通りです。
- 黒麹菌
- 白麹菌
- 黄麹菌
焼酎で主に使われるのは、「黒麹菌」と「白麹菌」です。日本酒で主に使われるのは「黄麹菌」です。
しかし、黄麹菌を使う焼酎も数多くありますし、最近では黒麹や白麹菌を使った日本酒も増えているので、この垣根も将来的にあまりなくなるかも?しれませんね(^_^;)
ちなみに、焼酎づくりにおいて、黒麹菌や白麹菌がよく使われてきた理由として、クエン酸があげられます。
黒麹菌と白麹菌は、製造の途中で雑菌の繁殖を防ぐ、クエン酸を多く生み出してくれるのです。
これは、温暖な南国・鹿児島で酒造りをする上で、とても重要な役目を果たしています!
対して、黄麹菌はクエン酸を、ほとんど生み出さないので、主に日本の寒い地域で造られる日本酒で用いられていたのです。黄麹菌はその他にも、味噌や醤油にも使われていますよ!

3.蒸留酒と醸造酒
その後、芋焼酎は一次仕込みのもろみに、さつまいもを加えた二次仕込みでアルコール発酵が行われます。日本酒は、一次仕込みのもろみに、蒸した米を三回に分けて加えたもろみで、アルコール発酵を行います。
ここまで聞くと、「アレ?焼酎と日本酒ってほんとんど同じなの?」と思ってしまいますが、
決定的に違うのが次の工程となる「蒸留(じょうりゅう)」です。
焼酎は、もろみを「蒸留」します。このため、→蒸留酒となります。
一方、日本酒は、もろみを蒸留せずに、そのまま「搾り」ます。→醸造酒なのです!
蒸留をするかしないかで、焼酎は蒸留酒と呼ばれ、日本酒は醸造酒と呼ばれています。
また、焼酎は蒸留することで、原料が持っていた糖質がカットされるので、糖質0のお酒となります!
対して、醸造酒は糖質が残っているので、その甘さを含めて楽しむお酒になるのです(*^^*)

このように、より詳しく製造方法を見てみますと、焼酎 と日本酒は「蒸留」という工程によって、大きく異なるお酒になるのですが、製造途中では共通点も多いのが、面白いですよね☆
焼酎 の話を聞いて、焼酎 が飲みたくなってきた方は、ぜひ、蔵の定番芋焼酎「明るい農村」をお楽しみください…♪
- 2022.07.12
- 15:31
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