霧島のふもと大自然に囲まれた中に蔵はあります
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焼酎よもやま話

焼酎の保管方法

焼酎よもやま話

皆さまは、焼酎の正しい保管方法をご存じですか?
実はこの「焼酎の保管方法」、お客様からご質問をいただくことが一番多いんです。
そこで、今回は、焼酎をより美味しく飲んでいただけますよう、「焼酎の保管方法」のコツをご紹介させていただきます。

焼酎の保管方法

①直射日光をお避け下さい
②高温になる場所をお避け下さい
③冷蔵庫や家の外など、気温が低い場所もお避け下さい

①直射日光をお避け下さい
直射日光があたると、中の焼酎が劣化する原因になってしまいます。
焼酎を保管する上で、最も気をつけていただきたい点は“直射日光を避けること”です。
焼酎のボトルが黒や茶色が多いのは、このためです。

焼酎の保管について


②高温になる場所をお避け下さい
直射日光を避けることにも通ずることですが、温度の急激な変化や大幅な変化は、焼酎にとってストレスになります。
コンロの近くなどの温度が高くなる場所は避けて、戸棚の下など、比較的温度変化が少ないところへ保管してください。

③冷蔵庫や家の外など、気温が低い場所もお避け下さい。
気温が低すぎるところへ保管すると、焼酎に含まれる成分が固まって、オリとなって生じることがあります。
飲んで問題のあるものではありませんが、それ自体が雑味の原因になります。冷蔵庫で保管する場合は、野菜室など温度が低すぎないところへ入れましょう。

以上が、焼酎を保管する際のポイントです。
ご家庭にもよりますが、食器棚の下や、しばらく飲まない場合はクローゼットの中など、直射日光が避けられて、急な温度変化が少ないところへ保管するのが良いと思います。
新聞紙で包むのも日光を避けるのに効果的です。

なお、焼酎には賞味期限がありません。焼酎はアルコールが20度以上あり、それ自体に雑菌が繁殖できる環境ではないという理由で、賞味期限が存在しないのです。
「開栓前はそれでいいけど、開栓後は早く飲まないとダメなんでしょ?」とお問合せいただくこともありますが、開栓後でもアルコール度数が落ちるわけではありませんので、賞味期限は同様に、なしと考えていただいて大丈夫です。

ただし、開栓後は空気に触れたことで酸化が進み、風味が落ちてきたり、香りが飛んで弱くなるといったことがあります。
賞味期限はないのですが、なるべく早めにお召し上がりいただけますと、より美味しさを保った状態でお楽しみいただけます!開栓後はキャップをしっかりと閉めてくださいね。

適切な保管方法で、より焼酎を美味しくお楽しみください(^^)

かめ壺焼酎「明るい農村」を、10年の歳月をかけて
蔵でゆっくりと熟成させました。

意外な焼酎の原材料

焼酎よもやま話

「焼酎の原材料」と聞いて、思い浮かぶものは何でしょう?
芋や麦、米、黒糖、蕎麦(そば)などを連想される方が多いのではないでしょうか。
この焼酎の原材料、実は酒税法で定められたものでしか焼酎を造ってはいけないという決まりがあるのをご存じでしょうか。

芋や麦といった、代表的な原材料以外に、製造が認められているものは・・・
あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、オタネニンジン、カボチャ、牛乳、銀杏、くず粉、クマザサ、栗、グリーンピース、こならの実、ゴマ、昆布、サフラン、サボテン、シイタケ、シソ、大根、脱脂粉乳、タマネギ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、ニンジン、ネギ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、レンコン、ワカメ(※国税庁HPより)

と、これだけあります。
中には、なかなか聞き慣れないものもありますよね。

ちなみに、「つのまた」は海藻の一種で「角又」と書き、鹿の角のように股状に分かれていることから、「つのまた」と呼ばれています。
あまり食用で用いられることは少ないそうなのですが、なぜ焼酎の原材料に選ばれているのか…。

さらに「つるつる」も海藻の一種。
その名の通り、表面が「つるつる」していることから、この名前がついたそうです。

「こならの実」は、いわゆる「どんぐり」。
どんぐりのお酒?と思うかもしれませんが、海外でもどんぐりのお酒は造られていて、意外とお酒の原材料としての知名度はあるのかもしれません。

皆さまは気になる原材料がありますか?
ちなみに、珍しい原材料で造られる焼酎は、地方の特産品として販売されていることが多いようですね。

明るい農村の焼酎で、少し珍しいものですと「お茶焼酎・やぶきた」があります。

黄金千貫の芋焼酎をベースに、高品質な霧島茶を石臼で挽いて粉末にしたものを加えました。
仕込み途中のもろみに霧島茶粉末を加えることで、穏やかな緑色のもろみになります。

明るい農村 やぶきた もろみ


出来上がった焼酎は、芋のふくよかな香りと、霧島茶の優しく穏やかな香りがマッチした、心地よい香りが特徴となっています。

ちなみに、「やぶきた」とはお茶の品種の名前で、日本で消費されるお茶の多くの品種はこの「やぶきた」なんですよ。

霧島 茶畑

かめ壺焼酎「明るい農村」と
地元の特産品「霧島茶(やぶきた)」のコラボ


オススメの飲み方は、ソーダ割り!
お茶の繊細な滋味と、爽やかな風味が優しく広がり、暑い時季にはぴったりな味わいを楽しむことができるので、ぜひお試しください(^o^)

蔵自慢の薩摩の麦

焼酎よもやま話

今までたくさんの「芋焼酎」についてのよもやま話をお届けしましたが、明るい農村では「麦焼酎」も製造・販売いたしております。
今回、当蔵自慢の「麦焼酎」を紹介するにあたって、2つのキーワードがあります。

それは
「全量麦」
「常圧蒸留」
です。

麦 イラスト

全量麦

まず、「全量麦」について。
一言で麦焼酎と言っても、米麹を使ったもの、麦麹を使ったもの、もしくはその2つを混ぜたもの、といろいろあります。

明るい農村の麦焼酎は、麦麹を使っており、主原料の全てが麦という全量麦焼酎です。
原料の全てが麦なので、麦の風味が豊かな焼酎ができあがります。

常圧蒸留

そして、2つ目のキーワードが「常圧蒸留」。
焼酎の蒸留方式には、「常圧蒸留」と「減圧蒸留」があります。

常圧蒸留・・・通常の気圧で蒸留する方式。100℃前後の温度で蒸留するため、蒸発しにくい成分も含まれる。原料そのものの個性、風味を引き出す。

減圧蒸留・・・気圧を下げて蒸留する方式。高い山の上(気圧が低い場所)で水を加熱すると、100℃以下で沸騰します。これを利用して、低温で蒸留することで、蒸発しやすい成分を中心に引き出す。すっきりとした風味に仕上がる。

私たちは、常圧蒸留で麦焼酎を仕込んでいます。
芋焼酎では、常圧蒸留が主流で、多くの銘柄がありますが、対して麦焼酎は、減圧蒸留ですっきりタイプの銘柄も多くあり、芋焼酎好きな方は、「ちょっと物足りない」「飲みごたえがない」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、明るい農村の麦焼酎は、「全量麦(麦の風味がより豊か)」、かつ「常圧蒸留(麦の風味をより引き出す)」で仕込んでいるため、麦本来の香ばしい風味がギュギューッ!と凝縮した、飲みごたえのある麦焼酎なのです!

さらに、3年以上の長期熟成をすることにより、まろやかな飲み口と、伸びの良い酒質となっています!

麦焼酎の仕込み

では、続いて麦焼酎の仕込みについて。
仕込みを行う蔵人の話を元に、芋焼酎との仕込みの違いなどをご紹介いたします(*'▽')

1.麦麹
芋焼酎の場合、多くは米麹をつくるため、一定時間米を水に浸してから蒸し、麹菌をかけて米麹を作っていきます。
麦麹も同様に行うのですが、麦は米に比べて水を吸いにくく、水に浸漬する時間がより長くなります。

蒸す前の麦

さらに、蒸し時間も米麹に比べ、倍近くの時間をかけて蒸すことで、適度な硬さに蒸し上がります。 蒸すことで、ほのかに香ばしい麦の香りがすでに漂いはじめます。

蒸した麦に、麹菌をふりかけ、一定の温度を保ちながら1日程度時間を置くと麦麹が完成します。

麦麹

2.もろみ(一次仕込み・二次仕込み)
出来上がった麦麹に、「水」と「酵母菌」を加えた一次仕込みのもろみ、さらにそこへ蒸した麦(掛麦)を加えた二次仕込みのもろみ、と工程が進んでいきます。
二次仕込みのもろみへ加える蒸した麦(掛麦)は、軟らかめに蒸しあげるため、プチプチとした独特の食感です(^^)

麦 もろみ

この、もろみの期間も、芋焼酎のもろみ期間に比べて長く、約3週間ほどかかります。これは、芋に比べて麦はでんぷんを多く含んでいるためです。
蒸した麦を加えた二次仕込みのもろみは、少し香りが変わり、ほのかにチョコレートのようなニュアンスが感じられます!

3.蒸留
もろみに蒸気で熱を加え、蒸発した気体を冷却することで焼酎の原酒を得ることができます。

麦焼酎の場合、一度に仕込む原料の量が少ないこともあり、もろみの量が芋焼酎に比べて少ないため、蒸気圧を微調整しなければ、焼酎に焦げ臭がついてしまいます。気を遣う工程でもあります。

麦焼酎野 蒸留

蒸留したての原酒は、荒々しさの中に、甘く香ばしい麦本来の特徴が良く出た香りが広がり、仕込みの成果を感じる瞬間でもあります。
ちなみに、芋焼酎の原酒は36~38度に仕上がりますが、麦焼酎はそれよりもアルコール度数が高く、42度前後ほどの原酒が出来上がります。

4.熟成
焼酎の旨味成分の一つである、植物性由来の油(高級脂肪酸エステル)は、冬の寒い時期には固まって浮き出てしまいます。(フーゼル油と呼ばれます)
旨み成分ではあるのですが、時間の経過とともに空気に触れることで、酸化して味を損なう原因になってしまうため、寒い時期の朝や夕方、蔵人たちが丁寧にすくいとる、油取りという作業があります。
麦焼酎は、芋焼酎の原酒に比べ、このフーゼル油が多く含まれているので、しっかりと丁寧に管理することで、クセのない麦本来の味わいを楽しむことができる焼酎に仕上がります♪

5.樽熟成
「AKARUI NOUSON BARLEY 7年」は、さらにミズナラ樽で熟成させました。ミズナラの渋みや木の香りが移り、より華やかな熟成に!!

明るい農村自慢の麦焼酎

AKARUI NOUSON BARLEY
ミズナラ樽熟成「麦」7年

AKARUI NOUSON BARLEY ミズナラ樽熟成「麦」7年

ぜひロックをおすすめいたします。
樽熟成ならではの、バニラやキャラメルのような香り、麦本来の香ばしさがより重厚になった味わい。

大きな氷を入れて、あわい琥珀色をながめながら、五感のすべてでお楽しみ下さい。

「AKARUI NOUSON BARLEY ミズナラ樽熟成「麦」7年」の詳細はこちら

麦焼酎・花は霧島

麦焼酎・花は霧島

おすすめはロック。
麦のビターチョコのようなほのかな甘さを楽しむことができる飲み方です。

また、個人的にはぜひ、お湯割りをおすすめいたします(^o^)/
甘さに加え、麦そのものの香ばしさが感じられ、ほっと落ち着ける優しくも飲みごたえのある味わいです♪

「麦焼酎・花は霧島」の詳細はこちら

麦焼酎・長期貯蔵 花は霧島

麦焼酎・長期貯蔵 花は霧島

「麦焼酎・花は霧島」を3年以上の歳月をかけ、じっくりと、ゆっくりと熟成させました。
まろやかでコクのある、落ち着いた風味の焼酎になります(*‘∀‘)
少し軽やかに楽しみたい時には、水割りをどうぞ。
麦本来の香りと、穏やかで落ち着いた風味を味わえます。

「麦焼酎・長期貯蔵 花は霧島」の詳細はこちら

「焼酎」と「日本酒」の違い

焼酎よもやま話

蔵見学のお客様から、時折聞かれるのが「焼酎と日本酒って何が違うの?」ということ。
たとえば、芋焼酎は芋から、日本酒は米から造るのは知っているけれど、他は何がどう違うのか詳しくはわからない。という方が多いです。
というわけで、今回は「芋焼酎」と「日本酒」の違いを簡単にご説明したいと思います。

1.主原料の違い

まずは、芋焼酎の主原料はさつまいも。日本酒はお米。
ですが、芋焼酎も、さつまいもと米麹で仕込むことが一般的なので、原料の一部にはお米も使っています。また、米焼酎となると、お米からできていますので、原料の違いは、焼酎と日本酒の決定的な違いとまでは言えません。

黄金千貫と稲刈り


2.麹菌の違い

芋焼酎も日本酒も、最初は米麹造りから始まります。これは互いの共通点です。
この米麹を造る時に使う麹菌(こうじきん)には種類があります。主な種類は以下の通りです。

黒麹菌 白麹菌 黄麹菌


焼酎で主に使うのは、黒麹菌と白麹菌。日本酒で主に使うものは黄麹菌です。
しかし、黄麹菌を使う焼酎も数多くありますし、最近では黒麹や白麹菌を使った日本酒も増えているので、この垣根も将来的にあまりなくなるかも?しれませんね!
ちなみに、黒麹菌と白麹菌を焼酎で主に使う理由として、クエン酸があります。
黒麹菌と白麹菌は、製造の途中で雑菌の繁殖を防ぐクエン酸を生み出します。
これは、温暖な南国・鹿児島で酒造りをする上で、とても重要な役目を果たしていたのです。

対して、黄麹菌はクエン酸をほとんど生み出さないので、東北などの寒い地域で主に造られる日本酒で用いられていたのです。
黄麹菌はその他にも、味噌や醤油にも使われています。

3.蒸留酒と醸造酒

その後、芋焼酎は一次仕込みのもろみに、さつまいもを加えた二次仕込みでアルコール発酵を行います。日本酒は、一次仕込みのもろみに、蒸した米を三回に分けて加えたもろみで、アルコール発酵を行います。

ここまで聞くと、焼酎と日本酒ってほんとんど同じ?と思ってしまいますが、決定的に違うのが次の工程「蒸留」です。

焼酎は、もろみを蒸留します。→蒸留酒
日本酒は、もろみを蒸留せずに搾ります。→醸造酒


蒸留をするかしないかで、焼酎は蒸留酒と呼ばれ、日本酒は醸造酒と呼ばれています。
また、蒸留酒は蒸留することで、原料が持つ糖質がカットされるので、糖質0のお酒となります。
対して、醸造酒は糖質が残っているので、その甘さを含めて楽しむお酒になるのです。

より詳しく製造方法を見てみると、焼酎 と日本酒は大きく異なる造りなのですが、共通点も多いのが面白いですよね。

焼酎の話を聞いて、焼酎が飲みたくなってきた方は、
蔵の定番芋焼酎「明るい農村」をお楽しみください…♪

焼酎の歴史~蒸留編~

焼酎よもやま話

今回は「焼酎の歴史~蒸留編~」。
「蒸留」という面から、焼酎がどんな進化をしてきたのかを探ってみたいと思います。

昔の焼酎造り
阿刺吉(あらき)酒

話はさかのぼり、江戸時代。当時、焼酎は、「阿刺吉(あらき)酒」という別名がありました。

あらき、とは東南アジアなどで飲まれていた蒸留酒である「アラック」がなまったものと言われています。
「アラック」の語源は「アランビック」という外国製の蒸留器から来ています。
さらに「アランビック」はアラビア語で汗を意味する「arrak」が語源であり、
蒸留によって、蒸発した蒸気が冷やされ、露となっている様子が、汗をかいているように見える、まさに蒸留酒を表す言葉が語源となっているのです。

阿刺吉酒は、もともと胃や腸に効く薬酒として扱われることもあったそうです。
その後、だんだんと同じ蒸留酒である「焼酎」と同義語として扱われるようになり、いつしか「焼酎」が主に使われるようになりました。

蒸留器と蒸留機

さて、そんな焼酎の製法を代表する部分と言えば「蒸留」ではないでしょうか。

蒸留は『蒸留器』を使って行われるのですが、この『蒸留器』に関して、以前から個人的に疑問であったことがあります。
蒸留器は『蒸留機』や『蒸留器』などと書かれていることがあり、「き」の部分は「機」と「器」どちらが正しいのだろう?という疑問です。
結果として、真相は調査の結果わからずじまいなのですが…、個人的見解としては昔は『蒸留器』で造っていたけれど、今は『蒸留機』で造っている。というものです。

『蒸留器』が表すものは、『器』が意味する通り、蒸留をするための「うつわ」。昔、焼酎を造る際に用いられた蒸留の道具「蘭引(らんびき)」を意味しているのではないか。
蘭引とは、下から温めて蒸発した気体が、冷水を貯めている上部で冷やされ、露となった液体が外側に飛び出した口ばしのような部分を伝って、外へぽたぽたと排出される仕組み。
陶製のものが多かったとされており、これはまさしく蒸留をする「器(うつわ)」ですね。

対して『蒸留機』は、現在の焼酎造りに用いられている蒸留するための機械。
これはまさしく「機械」。

ということで、『蒸留器』と『蒸留機』の違いは、そのまま焼酎の製法である蒸留の変遷を表しているのではないかな、と思っています。

蒸留器の進化

蒸留器は、これ以外にも多用な進化の経緯が残っています。

日本全土で広く使われていたという「カブト釜式蒸留器」(仕組みは蘭引と同様)や、鹿児島と鹿児島以南の諸島でしか使われていなかったとされる「ツブロ式蒸留器」などがあります。
これらは古式蒸留器とも呼ばれ、現代の蒸留機とは異なり直火式でした。
直火式の欠点は、火力調整が難しいことで、もろみが焦げてしまうことが少なくありませんでした。
現在は、これを蒸気で加熱することで、もろみに間接的に熱が加わるため、もろみが焦げるのを防ぎやすくなっています。

また、これらの蒸留器と同じく、古くに使われていた蒸留器に「木樽蒸留器」があります。
文字通り、木製の蒸留器で、木の隙間から焼酎が呼吸をするとされており、一層柔らかい味わいに仕上がります。その反面、日々のメンテナンスの大変さや、出来上がる焼酎の収量が少ないことなどから、だんだんとその数は少なくなっていきます。

江戸時代から明治時代初期頃まで使われていた、これらの蒸留器は効率化を求める過程で技術が進化していきました。

蔵人と蒸留機

今まで、ご案内したのは、原料本来の豊かな風味をより楽しめる、一度だけ蒸留する「単式蒸留機」の話です。明るい農村でも、こちらの単式蒸留機を使っています。

明るい農村 単式蒸留機


一方で、1900年には、原料の風味をあまり残さずに、効率的に高度数のアルコールを作るために、連続式蒸留機も登場しました。

「蒸留」一つとっても、とても長く、たくさんの歴史があります。
そんな歴史を想いながら焼酎を飲むと、一味違って感じるかもしれませんね。

焼酎の歴史~伝来編~

焼酎よもやま話

今回は、「焼酎の歴史~伝来編~」と銘打って、焼酎がどうやって日本に伝わってきたのか、を紐解いていきます。

伝来のルート

まず、初めに伝えておかなければいけないことは、焼酎は外国から日本へ伝わってきたのですが、その伝来ルートには複数の説があり、どれが正しいかは不明ということです。

ちなみに複数の説には…
1.インドシナ半島(東南アジア)から琉球(現在の沖縄)へ伝わった説。
2.中国から朝鮮半島を通って、対馬(長崎県)へ伝わった説。
3.中国南部から倭寇(海賊)を通じて日本へ伝わった説。
などがあります。

中でも有力なのは1.と言われていますが、真相はいまだにわかっていません。

焼酎の始まり

最も古い焼酎の記録はというと、1546年、大航海時代のポルトガル探検家が記した記述の中に「米から造るオラーカ(蒸留酒のこと)」が飲まれていたと記されています。
鹿児島なのに米?と思うかもしれませんが、実は鹿児島で造られていた焼酎は 、はじめは「芋」ではなく「米」「粟」「稗(ひえ)」といった穀類が原料であったそうです。

また、「焼酎」という文字が記録された一番古い資料は、鹿児島県の郡山八幡神社に、1559年に残された木札とされ、内容は「座主が大変ケチで、焼酎を一度も振る舞わず、迷惑なことだ」という落書きだったそうです。

当時の人も、焼酎が大好きだったんですね(*^_^*)

さつまいもの伝来

鹿児島の地に芋焼酎の原料「さつまいも」が伝わったのは、それからしばらく経った1705年のことです。

前田利右衛門という人物が、唐(から=当時の言葉で外国を意味していました)から琉球へ伝わった、さつまいもの苗を薩摩へ持ち帰ったことがきっかけで、鹿児島へ「さつまいも」が伝わりました。(ちなみに、鹿児島では、今でも「さつまいも」ではなく、「カライモ」という言葉がよく使われています。)

鹿児島は、元々火山の噴火によって、火山灰が蓄積したシラス台地。
このシラス台地の水はけの良さが、稲作には不向きな一方で、さつまいもの栽培に適していたことから鹿児島でさつまいもが急激に普及することとなりました。

これをきっかけとして、江戸時代には、米は年貢の対象として貴重なものとなっていたことからも当時の人たちは、必然的にたくさん収穫できる「さつまいも」で焼酎を造り始めたと考えられています。

さつまいも からいも


様々な偶然と必然が重なって、現代の「焼酎王国」鹿児島が誕生しました。
そうした歴史に思いをはせながら飲む焼酎は、一層美味しく感じられるものです(*^_^*)

当蔵のルーツ、霧島田口酒造場で明治44年から販売していた
昔のラベルデザインをそのまま復刻。

「だれやめ」と「ちょか」

焼酎よもやま話

鹿児島の焼酎文化を表す言葉として、有名なもので「だれやめ」や「ちょか」があります。
それぞれどのような意味なのかご紹介いたします。

まず、「だれやめ」は、「だれやめ」や「だいやめ」とも言われる言葉ですが、南九州の方言で、だれ(疲れ)をやめる(とめる)という意味が転じて、毎晩の晩酌でつまみと焼酎を楽しむ事を指す言葉です。

「だれやめ」と「ちょか」


焼酎を飲むことが、疲れをとることにつながるとは、いかに焼酎が鹿児島の生活に根付いたものであったかがうかがえますね。

次いで、「ちょか」です。
こちらは、ちょかに黒をつけた「黒ぢょか」という言葉が一般的です。

「ちょか」とは、焼酎を飲む専用の酒器のことで、その形は錦江湾から見た桜島をイメージしたという説もあります。
中に焼酎と水を加え、数日おいてから飲む「前割り」という飲み方が一般的で、温めて燗にして飲むためのものです。
温める際は、直火にかけることから、昔は厚くて丈夫な黒焼きで作られるものが多かったそうです。そのため、ちょかに黒をつけた「黒ぢょか」が一般的に広まる呼び方となりました。
「前割り」をすることで、水と焼酎を直前に割るよりも、より一層、その二つがなじんで、調和のとれたまろやかな飲み口を楽しむことができるようになります。

「だれやめ」と「ちょか」


疲れて帰って、家でつまみと焼酎を黒ぢょかで一杯・・・。
想像しただけで至福の時間ですね(^^)

皆様も、「黒ぢょか」で「だれやめ」いかがでしょうか。

毎日の「だれやめ」におすすめは、
代表銘柄の芋焼酎「明るい農村」です。

魅惑の「紫芋」焼酎の世界をご紹介♪

焼酎よもやま話

皆さまは、「紫芋」と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
おそらく「タルトなどのお菓子に使われている、さつま芋?」と想像されるのではないでしょうか。

実際に、普段、焼き芋としては食べることがあまりない紫芋。接する機会はお菓子の材料として、ということが多いと思います。

しかし紫芋は、実は焼酎でも広く使われているお芋で、私たちの蔵でも沢山の芋焼酎を「紫芋」で造っています!

まだ、紫芋の焼酎を飲んだ事がない・・という方は、その独特で華やかな風味に驚かれるかもしれません。

紫芋とは?

紫芋と一言でいっても、さまざまな品種があります。
明るい農村の蔵で仕込んだことがある品種だけでも、綾紫(アヤムラサキ)、頴娃紫(エイムラサキ)、種子島ロマン、 紫マサリ、パープルスイートロードなどなど。

それらの品種に共通しているのは、なんといっても、その果肉の鮮やかな紫色!
皮は紫色や赤茶色っぽいものもありますが、中身の果肉部が鮮やかな紫色で、この美しい色合いがお菓子の色付けなどに重宝されています。

紫芋に多く含まれる成分として、代表的なものに、アントシアニンという色素があります。抗酸化作用をもつポリフェノールの一種で、一般的には、視力回復に良い、動脈硬化を防ぐといった効能があるとされており、健康的な面からも注目されます。加えて、さつまいもに本来含まれているビタミンCやβ-カロテン、食物繊維が豊富に含まれていますよ♪

風味・味わい

紫芋を「焼きいも」にしてみると、一般的には甘さは控えめで、さっぱりした味わいです。・・・ですが、芋焼酎にすると、紫芋独特の香りに驚きの変化が!

ふくよかな芋の香りに加え、ヨーグルトや赤ワイン、と例えられるような、特有の華やかさをもつ焼酎になるのです♪

多くの芋焼酎が「白芋」と呼ばれる、皮も中身も白いさつま芋で造られていますが、「紫芋」を使うことで、白芋で仕込んだ焼酎とは、まったく違った個性を持つ焼酎ができあがります!

紫芋を使った芋焼酎

ここからは、明るい農村の蔵の「紫芋」を使った芋焼酎をご紹介します。

赤芋仕込み・明るい農村

赤芋仕込み・明るい農村

夕日が田んぼを照らす、そんな赤いラベルの「赤芋仕込み・明るい農村」。
蔵では「赤農村」と呼んでいます。赤芋・・・と名前がついていますが、使っているのは、実は紫芋です!赤芋と呼んでいるのは、紫芋ではありますが、仕込み途中のモロミの色が、 きれいな赤紫色になるためです。
フルーティな香りと、すっきりとした飲み口が持ち味で、水割り、ロック、お湯割りとオールラウンダーな活躍をしてくれる、 代表銘柄「明るい農村」に次ぐ定番品です。

「赤芋仕込み・明るい農村」の詳細はこちら

赤芋熟成古酒・明るい農村

赤芋熟成古酒・明るい農村

「赤芋仕込み・明るい農村」をさらに3年以上熟成させた、奥深い味わいの熟成古酒。
温度差の少ないホーロータンクの中で、じっくりと長い時間をかけて熟成させることで、口当たりが柔らかく、まろやかな甘さを感じる逸品に。

「赤芋熟成古酒・明るい農村」の詳細はこちら

紫芋・焼き芋焼酎農家の嫁

紫芋・焼き芋焼酎農家の嫁

紫芋を焼き芋にして仕込んだ、珍しい焼酎。紫芋特有の華やかな香りが、焼き芋にすることで さらに凝縮して、濃厚なフルーティさが楽しめる味わいとなっています。
多くのお客様から「おいしい!」と賞賛の声をいただいており、高い人気を誇っています。

「紫芋・焼き芋焼酎農家の嫁」の詳細はこちら

最後に

気になる紫芋焼酎はございましたか?
フルーティで、焼酎を飲みなれない方でも、親しみやすい味わいの「紫芋焼酎」。 ぜひ一度、お試しくださいね(^▽^)/

~霧島神宮門前蔵 明るい農村~ 鹿児島県霧島市霧島田口

焼酎の75%は?

焼酎よもやま話

ふつう、芋焼酎のアルコール度数は、25度です。つまり、残りの大部分である75%は「水」となります。

明るい農村で使うお水

明るい農村(霧島町蒸留所)は、1000m級の山が23座連なる、霧島連山のふもとに蔵があります。 仕込みに使うお水は、霧島山系により長い年月をかけて磨かれた、天然水(地下水)です。

大自然のフィルターを通って生まれたこの水は、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、 代謝を高めるサルフェートという成分を多く含んだ、おいしいお水です。

水の硬さでいいますと、中硬水となります。
焼酎の仕込みにも、25度に調整するにも、この地下水を使っています。

焼酎の割り水をする際などに、お楽しみください。



霧島の名水 明るい農村

霧島の名水 明るい農村

鹿児島の芋焼酎蔵「明るい農村」で蔵の仕込み水として使っています、霧島のおいしいお水。
霧島連山の霊峰・高千穂峰(1574m)という大自然のフィルターによって、長い年月でろ過され、 磨きあげられた、地下144メートルを水源とする、ミネラル豊富な天然水です。

「霧島の名水・明るい農村」の詳細はこちら

やきいも焼酎

焼酎よもやま話

一般的な芋焼酎は、原料のさつまいもを「蒸して」使っています。一方で、やきいも焼酎は、名前のとおり、さつまいもを「焼きいも」にしてから仕込んだ焼酎になります。
その始まりは、何だったのでしょうか。

やきいも焼酎の始まり

芋焼酎が鹿児島県外では、まだあまり飲まれていない30年ほど前のことです。 芋焼酎が都会の人に飲まれない理由として、
「芋焼酎を飲むと、服も、髪の毛も、芋くさくなる・・・」
という声が多くありました。

そこで、鹿児島の焼酎メーカーで、「芋くさくない」ものを造ろう、という話になりました。

芋くささの原因は何か?と考えられたところ、さつまいもの蒸した香りではないか、という事になり、では原料を「蒸す」のではなく、「焼いて」みようとなり、 「やきいも焼酎」が誕生したのです。

やきいも焼酎の酒質は、意外にも「芋らしく甘い」というわけではなく、どちらかというと個性的な香りで、通常の「蒸しいも焼酎」より、すっきりした香味になりました。

よろしければ、ぜひ、お楽しみください。

焼き芋焼酎 農家の嫁シリーズ

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